合同会社Optiens、設立のお知らせ:室内IoT水耕栽培で農業の新しいかたちへ


合同会社Optiens、設立のお知らせ:室内IoT水耕栽培で農業の新しいかたちへ

はじめに:今日という日に

2026年4月。合同会社Optiensを設立しました。

「農家ではなく、農業システムの設計者になる」——そんな言葉を胸に、この会社を立ち上げました。農業の現場が抱える人手不足・収益不安定・就労困難者の雇用問題といった課題に、テクノロジーと仕組みで向き合う。それがOptiensのミッションです。

本記事では、Optiensがどのような会社で、何を目指しているのかをあらためてお伝えします。


Optiensとは何をする会社か

一言で言えば、室内IoT水耕栽培システムの設計者であり、その仕組みを社会実装する会社です。

自社農場でバジル・マイクログリーンなどの高単価ハーブを栽培しながら、システムの実証データを積み上げ、ゆくゆくは就労支援事業所や自治体に同じ仕組みをパッケージとして提供する——このモデルが、Optiensの事業の核心です。

農業を「やる」のではなく、農業を「設計して広げる」。自社農場はその実証の場であり、ショーケースです。

なぜ水耕栽培×IoTなのか

日本の農業が直面する課題はいくつもあります。担い手不足、生産コストの高止まり、天候リスク、そして収益構造の不安定さ。これらを同時に解決する手段として、室内完結型のIoT水耕栽培に着目しました。

  • 天候に左右されない安定生産:LED照明・循環式水耕の組み合わせで、年間を通じて安定収穫が可能
  • センサーによる自動管理:EC・pH・水温・気温湿度・CO2・照度をリアルタイム計測し、栽培環境をデータで制御
  • 就労支援との親和性:屋内の清潔な環境で、身体的負荷が低く反復性の高い作業が多い水耕栽培は、就労困難者の就業訓練と相性が良い

これらの強みを組み合わせることで、「生産する農業」から「設計して展開する農業」へのシフトが実現します。


フェーズ別ロードマップ:実証から全国展開へ

Optiensは段階的な成長戦略を採っています。

Phase 1(0〜6ヶ月):自宅テスト栽培とシステム開発

ラック1台からスタート。Raspberry Pi×Zigbee×MQTTを組み合わせたIoTシステムを自社開発し、1株あたり生産コスト≦販売価格40% というユニットエコノミクスの証明を目指します。

「ユニットエコノミクスの証明なくして拡大なし」——これがOptiensの鉄則です。過去の農業ベンチャーの失敗事例を調べると、多くがスケールアップ前の収益構造を見落としていました。私たちは小さく始め、数字で確かめながら進みます。

Phase 2(7〜12ヶ月):生産開始と地元販路の確立

1室8〜10台体制で月間売上6〜10万円を目標に、地元レストランや道の駅への業務用ハーブ販売を開始します。この段階での目的はあくまで「システムの実証」であり、利益よりもデータの積み上げが優先です。

Phase 3〜4(2〜4年目):拡大と最適化

室数・台数を段階的に増やしながら、栽培品目を拡充。同時に、就労支援事業所へのパイロット導入を視野に入れた営業活動を開始します。

Phase 5(4〜5年目〜):全国展開

室内IoT水耕栽培パッケージを就労支援事業所・自治体へ提供する事業が本格化します。導入支援費とその後の月額サポートを組み合わせたモデルで、福祉コンサルタントなどの営業パートナーと協力しながら全国に展開していきます。


技術スタックへのこだわり

Optiensのシステムは、できる限りオープンで再現可能な技術で構成しています。

  • エッジ: Raspberry Pi 4B(Zigbee2MQTT + MCP Server)
  • センサー: EC/pH/水温/気温湿度/CO2/照度(MCP3008 ADC経由)
  • 制御: Zigbeeスマートスイッチ + リレーモジュール(ポンプ・LED・ヒーター)
  • 通信: MQTT(Mosquitto)
  • AI連携: Claude Code × MCPによる音声操作
  • クラウド: Supabase(データ蓄積・ダッシュボード)

特にAI連携の部分は、農業現場での実用性を高める重要な要素です。iPhoneに話しかけるだけでセンサーデータを確認し、制御コマンドを実行できる仕組みは、現場での作業負荷を大幅に軽減します。


北杜市を拠点に選んだ理由

山梨県北杜市は、八ヶ岳の麓に広がる自然豊かな地域です。日照時間が長く、清涼な気候が特徴的なこの地は、農業への関心が高い住民や移住者も多い場所です。

室内水耕栽培はその土地の気候条件に大きく依存しませんが、地域コミュニティとの連携や、地元飲食店・道の駅との販路構築において、北杜市という場所は大きなアドバンテージをもたらしてくれます。地域に根ざしながら、全国に広がる農業モデルを作っていく——これが私たちの姿勢です。


これからのOptiensにご注目ください

設立したばかりのOptiensには、まだ実績も規模もありません。しかし、課題は明確で、戦略は具体的で、実行する意志があります。

このブログでは、栽培データの記録、IoTシステムの構築過程、事業の進捗など、リアルタイムの情報を発信していきます。農業×テクノロジー×福祉という交差点で起きていることを、ぜひ一緒に見守っていただければ幸いです。

合同会社Optiens、本格始動です。


合同会社Optiens(山梨県北杜市)は、室内IoT水耕栽培システムの開発・実証および就労支援事業所への導入支援を行う農業テクノロジー企業です。